CULTURE
メンバーインタビュー #05 | 事業開発 渡辺健太「脱炭素の根幹から世界を変えたい」
ビジネス本部 事業開発 渡辺 健太(Kenta Watanabe)
東京外国語大学 外国語学部 南・西アジア課程 ヒンディー語専攻卒業。
新卒で東レ株式会社に入社し、樹脂製品の生産管理を担当後は営業に転身。主に自動車関連企業への販売をメインに担当。その後、DSMエンジニアリングマテリアルズ株式会社に転職。日系ビジネス開発マネージャーとして、新規顧客開拓と関係構築、材料提案、開発活動に従事し、脱炭素化に繋がるサステナブルな製品提案にも携わった。化学業界一筋から、関係の深い脱炭素領域に関心を持ち、2022年7月ゼロボードに入社。
趣味は、筋トレ、子育て。東京都出身。好きな国はアメリカ(シアトル、ハワイ)、モロッコ。
「なんでヒンディー語を専攻したんですか?」と尋ねると「絶対インドが来るって思ったんです!でもこれまでの自分の職歴の中では発揮する機会がなく…これからですね!」と笑顔で話す渡辺さん。撮影のために渡辺さんとオフィスを歩いていると、色んなメンバーが「健太くんどお?」と声をかけてくれたり、撮影に付き合ってくれたりするほどの愛されキャラ。今回の取材のために質問を送ると、返答だけでなく自分が感じたことまで追記してくれる丁寧な一面も持つ彼に、脱炭素にかける想いを聞きました。
脱炭素の根幹に遡り、CO2算定の意義を広げることで世界を変えたい
– 渡辺さんは、どうしてゼロボードに入社されたんですか?
なんか面接みたいですね(笑)
僕はもともと化学業界にいました。化学業界は環境意識が高いので、それこそ「zeroboard」で算定できるCFP(カーボンフットプリント)はとても馴染みのある言葉です。CFPの低い樹脂素材をクライアントに提案していました。
お客さんにも素材の良さは理解してもらえますが、なかなか使っていただくところまでいかない。やはり価格が高いというのもあり、使うインセンティブを感じてもらいづらい状況でした。CO2排出量の算定や、それをどう評価するのかが分からないという反応でした。
– 進んでいる化学業界でもそんな感じだったのですね。
僕がいた会社も環境配慮はしっかり行っていましたが、クライアントの反応を見ていると、CO2を測ることとその意義を浸透させることが課題だと感じていました。
– まさにゼロボードが解決したい社会課題にぶつかっている!
そうなんです。そこで一度化学業界から出ようと。「低炭素な素材を売る」ことより、もっと根幹に遡って「CO2を算定する意義を理解してもらう」ことに自分のエネルギーを注ぎたいと思ったんです。CO2を算定し開示していく意義を広げることは、新たな評価軸ができるということです。企業は誠実に取り組むことで評価され、メリットが生まれます。そのような世の中に変えていきたいですし、脱炭素に取り組む意識が浸透することで化学業界にも貢献できるのではないかと思いました。
– なるほど、まさに脱炭素経営の真ん中から転職されたんですね。
はい、ゼロボードのことはメディアで記事を読んでいたので、転職を意識する前から知っていましたよ。転職しようと思ったタイミングでホームページから応募しました。
PdMと開発工程についてディスカッションすることも多い
脱炭素は1社ではなく全員で取り組むもの
– 今の業務内容とゼロボードの事業開発という仕事について教えてください。
僕は自動車と化学業界、そして海外企業を担当しています。 主には「zeroboard」の基本機能の開発要件整理やスケジュール作成、進捗管理を行い、PdMと連携して開発工程に落とし込む業務があります。 例えば、自動車製造業各社から導入にあたって要望をいただくとします。さまざまな機能要望がある中で、意見を集約しながら業界でのデファクトになるサービスを作ることを目指しています。1社の為だけの機能開発はお互いにとってムダが発生する場合があります。それにゼロボードは、「脱炭素は1社ではなく全員で取り組むものだ」というスタンスなので、1社独自の機能にこだわらず、この領域ではどんな機能があったらもっと発展できるかを、同業者同士で議論や検討をする機会を作ったりしています。
他にはエコシステムの「仲間づくり」です。「仲間づくり」とは協業できるパートナーを模索することです。あらゆる領域のパートナーとの協業を模索することは、顧客へ脱炭素経営支援のための重要な取り組みです。エコシステムによる多彩なGHG削減ソリューション提供はゼロボードの強みでもあります。
今後のアジア展開でも、土地勘や知名度のない僕たちにとって現地パートナーの存在は非常に重要です。現地の新たなパートナーも模索していくことは脱炭素経営支援・販路拡大に際して大切です。そういった海外事業戦略の検討や策定などにも携わっています。
– 事業開発の仕事は多岐に渡るんですね。とてもやり甲斐がありそうです。具体的に渡辺さんは海外出張でどのようなことをされましたか?
9月に行ったタイのアユタヤ銀行との締結式のロジ周りや、同時期に開催された展示会「ASEAN SUSTAINABLE ENERGY WEEK 2022」でのお客様対応したのが最初でした。
11月の「Rock Thailand#4」に渡慶次代表が登壇する際もタイに同行して、事務局との連携や現地企業とのアポ取り、商談などをアレンジしました。現地では英語でプレゼンをすることもあって緊張しましたが、「失敗しても大丈夫」とチームが背中を押してくれました。イベント当日は西村経産大臣も登壇されたこともあり、脱炭素化に向けて世界が動いていることを肌で感じました。 入社して4ヶ月という僕の社歴で現地パートナーとの連携や市場開拓に関与できるのは、一般的にはなかなかもらえないチャンスだと思います。
– 事業開発チームの仕事の進め方はどんな感じでしょう?
僕の担当はほとんど上場企業ですが、個人の裁量をかなり持たせてもらっています。裁量は持っていますが、ゼロボードのバリュー(信頼できるオープンなチーム)にもあるように、個人の独断で進めるというわけではなく、チームに相談し分担して業務をしています。
事業開発チームは多くが商社出身メンバーで構成されていて、各々がさまざまな業界に知見を持っています。他業種の知見を交換し、磨き合いながら業務をしています。メンバーがとても優秀な方々なので、僕にとって学びが多く、刺激的な環境なのも楽しいです。本当に皆さん視座が高いです。
– 日本有数の総合商社出身の方に囲まれて仕事をすることで、個人の力も高められますね。渡辺さん個人としては、これまでのどのような経験が活きていますか。
やはり化学業界の現場の動き方や考え方は肌感覚で分かります。また、約束や納期を守ること、相手の意図を汲み取ること、依頼されたことは断らずとりあえずはやってみるなど、小さくとも重要なことを積み上げてきたことは確実に今の仕事にも活きています。
2022年9月タイのアユタヤ銀行との協定締結式にて(左から渡辺さん、渡慶次代表、小野事業開発部長)
当事者意識を持てることが一番重要
– 事業開発チームを一言で表すとなんでしょう?
アベンジャーズですね!僕はアベンジャーズを語れるほど詳しくないですが、そう思います(笑)
皆さん視座が高く、考え方や人との距離の取り方に長けていて、企画・実行までできる当事者意識の塊のような人たちです。
– 当事者意識の塊!!!
はい、同じように当事者意識を持って取り組める方をお待ちしています!ゼロボードは、大企業の一員としてする仕事を、個人の裁量を持ってできる場所なので、きっとやり甲斐を感じられると思います。
– 最後に目標を教えてください。
2050年のカーボンニュートラルを目指すための基盤を作りたいです。
特に自動車業界と海外サプライチェーンは重要になるので、多くの方が使えるシステムにブラッシュアップし続けたいです。そうすることで確実に脱炭素実現に繋げられると思います。
– これからもさまざまな企業と連携が生まれることを期待しています。ありがとうございました。
ゼロボードは、アジアの脱炭素化を牽引するべく、グローバル企業および関係省庁との連携や実証に取り組み、ルールメイキング側にも参画しています。今後さらにニーズが膨らむであろう脱炭素領域で、皆さんのスキルをぜひ活かしてください。活躍の場がたくさんあります。
ご興味をお持ちの方はぜひお問い合わせください。
<参考プレスリリース>
【2022.11.18】ゼロボード代表 渡慶次が、在タイ日本大使館などが主催し、タイ財閥が共催するイベント「Rock Thailand #4」の講演に登壇
【2022.11.04】ゼロボード、日ASEAN経済産業協力委員会主催のアクセラレーションプログラムに選出
【2022.09.14】ゼロボード、タイのアユタヤ銀行と脱炭素経営支援のパートナーシップ覚書を締結
【2022.08.24】ゼロボード、パートナー5社とともにタイでの脱炭素経営支援を開始
【2022.05.30】ゼロボード | タイで開催の展示会「EEC Connecting Thailand and Japan Collaboration Forum 2022」に「zeroboard」を初出展