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メンバーインタビュー #02 | CTO 木戸祐亮、流れ着いたエンジニアの道で芽生えた確固たる信念とはー。
CTO(最高技術責任者) 木戸 祐亮(Yusuke Kido)
東京工科大学卒業後、大手銀行グループのATMシステムの開発、スマートフォン向けゲームアプリ開発会社を経て、2015年に株式会社3MinuteのCTOに就任。その後、株式会社WARCのCTOを経て、2020年8月より株式会社LayerXにてシニアアーキテクト 兼 テックリードとして、LayerXインボイス・LayerXワークフローのプロダクト開発に従事。2021年11月にゼロボードCTOに就任。
趣味は、料理・家族・Netflix・ゲーム。青森県出身。
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2021年11月にゼロボードに参画したCTOの木戸さん。それまでは業務委託として「zeroboard」の開発の技術顧問をしていました。エンジニアを目指した経緯、正式にゼロボードに参画するまでの道のりとそれを決断させたもの、開発における信念を語ってくれました。
「評価をする」より「困りごとを引き出す」を大切に
– 現在の仕事内容を教えてください。
CTO(最高技術責任者)として、株式会社ゼロボードがリリースする全プロダクトの技術面の統括をしています。エンジニア視点からプロダクトの方向性の検討もしています。CTOと言えども、私自身プレイヤー気質なこともあり、今も好きでコードを書いています。
また、開発本部のエンジニアのマネジメントも大切な業務のひとつです。
– エンジニアチームはどのような構成でしょうか。
現在、エンジニアチームは9名で、そのうち外国籍のメンバーが3名います。フィンランド出身が2名、中国出身が1名です。計画していたわけではありませんが、メンバーの1/3が外国籍なので、グローバルなチームになっています。バックエンドエンジニアが私をいれて8名で、フロントエンドが1名という構成です。今のところチーム分けはなく、メンバーの立ち位置は全員フラットです。
(※エンジニアの人数や編成情報は2022年4月現在)
– 全員がフラットって珍しい気がします!木戸さんはリーダーとして、一人ひとりとの密なコミュニケーションが必要になりますよね。どのようにされているのでしょうか。
全員と1on1をしています。それは何かを評価するためではなく、業務のことも含めて、「困っていること」を吸い上げるために行っています。「なんか困ってることない?」という感じでみんなの今を聞いています。例えば、家庭内でお子さんを保育園に送りに行く担当になったメンバーから、定例会議の時間変更の要望が挙がるなど、生活に関連した困りごとなども吸い上げて、働きやすさを作っていくことを大切にしています。
外国籍のメンバーは日本語がとても上手で、コミュニケーションは取りやすいですね。エンジニアはほぼ在宅勤務のため、オンラインでしか会うことがなかったので、初めて会う時は身長差に驚いたりもして楽しいです(笑)。
インタビュー中に通りかかった、本日初対面のエンジニア Villeさん(身長2m超え!)とパシャリ📷
– 意外とみなさんオンライン画面とのギャップがあって、会うと新しい発見がありますよね(笑)。
流れで入った世界で掲げた「エンジニア5ヶ年計画」
– 続いて、木戸さんご自身のことをおうかがいしますね。いつ頃からエンジニアを目指しましたか。
私の場合、プログラミングに出会ったのは結構遅くて、社会人になってからでした。子供の頃は、小学校から中学校まで水泳や野球、サッカーをやっていて、完全に勉強よりもスポーツ少年。高校では漫画「ガンバ!Fly high」に憧れて体操をはじめました。当時はまだプログラミングとは、興味も環境も無縁の世界にいました。
– スポーツ少年とは何となく意外でした(笑)。無縁の世界からどうやってエンジニアに興味を持ったのですか。
建築士の父が設計で使っていたMacでゲームをやっていたので、ある程度パソコンには馴染みがありました。でもそれを仕事にするなんてことは、全く考えたことはなくて…。
実は周りに流されるようにエンジニアの道に入りました。仲の良い従兄弟と同じ大学・同じ学部を選んだら、そこがたまたま工学部だったというのが入り口です。
就活の際、それもたまたま友人に誘われて行ったSEの合同説明会で知った企業に就職したことから、私のエンジニア人生が始まりました。当時はまだシステムエンジニアってなに?って思っていましたが(笑)。
– SEってなに?というところからだったんですね(笑)。流れに身を任せていたらエンジニアの道に辿り着いたということなのですが、その後どのようにキャリアアップされてきたのでしょうか。
新卒で入社した会社はシステムやWeb開発の会社で、省庁案件を多く扱っていました。資格取得を含めた3ヶ月の新人研修を経て、実際の案件を担当させてもらえます。新人研修を終えた時に、プログラミングを自分の強みにしようと決意し、自分に対しての5ヶ年計画を立てました。5年の間にプログラミングを極めること、マネジメント力を習得することを目標に据えたことで、初めて自分の人生の方向性が見えた感じがしました。
そこからは真っ直ぐプログラミングに精進する日々でしたね。
– 5ヶ年計画は実行できたと?
一応、そうですね、はい。1年目でプロジェクトのサブリーダーを任され、2年目にはリーダーに昇格することができました。プロジェクトごとにチームをマネジメントしながら、ATMのシステム開発に7年携わった経験は、まさに私のエンジニア人生の基盤です。その後、スマホゲーム会社にリードエンジニアとして転職しました。ゲーム好きが高じて、いつか作る側に行きたいと思っていたので、念願の転職でした。それからも別のゲーム会社にリファラルで移り、たった一人でエンジニアを担うこともありました。その次に再度リファラルで転職したインフルエンサー・メディア関連の会社では、初めてCTOを経験しました。
– 経験を積みながらエンジニアとしてステップアップされてきたのですね。木戸さんご自身で、リファラルで引き合いが来る理由はなんだと思いますか。
特にスタートアップは時間も資金も限られていることが多く、手戻りがない開発が必要とされます。さまざまな業種で一から開発に携わってきた自分には経験やノウハウが蓄積できていたので、それら含めた技術を重宝してもらえました。
今振り返ると新卒入社した会社で5ヶ年計画を立てたのは、その後の人生にとって大きかったです。きちんと上司が内容をチェックしてくれる環境ではありませんでしたから、ひとりでプログラムを書いては捨ててを繰り返すことで、自分の好きな書き方を突き詰めました。技術は2〜3年で習得し、その後は他のサービスの知識やプロジェクトを円滑に進めるための手段を学ぶなど、知見を蓄えることができたため、スタートアップではCTOやテックリード、技術顧問で参画させていただけたのではないかと思います。
子供を授かったことで関心が高まった気候変動問題
– 前職でテックリードとしてバリバリ働かれていた最中、ゼロボードから木戸さんに熱烈なオファーをしたと聞きました。ゼロボードとしてはCTOは木戸さんしか考えられない!という感じだったようです。その後、正式に参画されましたが、何が決断させたのでしょうか。
あの時は嬉しかったですね。実はこれまで気候変動問題の知識もあまり持っていなくて、具体的に行動を起こしたこともありませんでした。でも子供を授かったことをきっかけに、漠然と地球の将来が気になるようになりました。
『次世代に良い地球を渡したい』
自然とそんな気持ちが湧き上がってきました。
地球に影響を与える方法は、個人の力としてはほとんどないと言っていい。でもその力を増幅してくれるのがITです。オファーいただいた時に色々考えたのですが、ITによる気候変動問題へのアプローチにおいて、ゼロボードはとても実現性の高い考えを持っていて、世界を変えるポテンシャルを持っている会社だと思えたことで決断しました。要するにゼロボードの目指していることと心意気に素直に共感したんです。
それに、ゼロボードが誰もやったことのない新しいことをやるという点も、私が求めていたことでした。世の中に対して新しいものを提供できて、なおかつ地球に対しても良いことができる環境って、なかなかない。気候変動問題に寄与できるエンジニアって、現時点で国内に100名もいないのではないでしょうか。
1歳になる娘さんの育児にも全力な木戸さん(お顔もそっくり!?)
– 木戸さんが来てくださって、エンジニアは磐石な体制ができたと思います!それに、地球のためというモチベーションは多くのメンバーにも共通していますね。同じビジョンを持つメンバーが集まってくれるのはとても嬉しいです。今感じている課題は何かありますか。
「zeroboard」は温室効果ガスの算定におけるグローバル標準になるというのが目標です。現状では、ルールが決まっていないことが多いため、最新情報や市場動向に常にアンテナを張っておくことが重要です。これは一回やればいいというものでもなく、常に向き合い続けなければならない課題です。
– エンジニアをマネジメントする立場としてどんなチームを作りたいと思いますか。
大前提として全員がゼロボードの事業に興味を持っていて欲しい。当然ながら、興味を持っている人の方がより良いサービスにするためのアイデアが出てくるはずですから。
他には、人と仲良くできて、積極的にコミュニケーションを取れる人となら、さらにいいチームが出来ると思います。
業界で言うと、脱炭素関連のSaaSは今現在、明らかにブルーオーシャン。世の中にないものを作る「作りの楽しさ」が感じられるのはエンジニアの醍醐味ですよね。
スタートアップと言っても経験豊富なメンバーがたくさん在籍しているので、新しくジョインされる方も安心できると思いますし、今後のキャリア形成にも役立つ経験が積めると思います。会社のフェーズとしても、自分の意見やアイデアが反映されやすい時期なので、きっとやりがいや自分の存在意義も感じられるはずです。
– 具体的にどんな方にジョインして欲しいですか。
NOと言わない人です。でもYESマンが欲しいということではないですよ(笑)。
自分に経験がないことも依頼されることがあると思います。その時に「分からないからできない。」「作ったことがないからできない。」と答えるべきではないと私は思います。時間をかけて調べ、学び、習得すればできるはずなので、目的も背景も聞かずに経験がないだけで最初から無理だと決めつけず「3年かかるかもしれませんがやります。」と答える姿勢は持っていて欲しいですね。
チームのメンバーとの積極的な意見交換は欠かさない
「関わる人を不幸せにしない」という信念
– 木戸さんが仕事をする上で、自分を突き動かすものって何ですか。
「関わる人を不幸せにしない」ことです。
お客様はもちろん、社員やその家族まで、全てのステークホルダーを「不幸せにしない」ことが私の信念です。その気持ちがあるからこそ、誠実な仕事、誠実なコミュニケーション、誠実なプロダクトが生まれると思っています。ちなみに「幸せにしたい」と言うほど奢れる立場ではないので、マイナス(不幸せ)を誰かに渡したくない、と言う方が私の気持ちに近い表現です。
– 働きながら感じるのですが、「誠実」という言葉はゼロボードのみんなの共通認識になっている気がします!
それではこれからジョインされる方にメッセージをお願いします。
今のメンバーはみんなが自由に発言するし、かといって意見を強要されることもなく、誰も萎縮しない環境に居心地の良さを感じています。
私自身がゼロボードに参画してみて、人をとても大切にしている会社だなと感じました。
輝かしい学歴や経歴を持つ方がスタートアップには数多くいらっしゃる中、有名大学出身ではない私が、今ここでCTOを任されています。ゼロボードという会社は、過去の学歴や経歴で盲目的に人を判断するのではなく、今この人は何ができて何をやりたいのか、そして一緒に未来を描けるのか、ということが重要な判断材料になっていると思います。
もしゼロボードに興味を持っていただけたら、取り繕うことはせず、ぜひありのままの自分で応募してみてください。一緒に働けることを楽しみにしています。
– 木戸CTOによって「zeroboard」がどんな形に進化していくか楽しみです!
木戸さん、ありがとうございました。
カーボンニュートラル実現に向けて、一緒に頑張ってくださる仲間を募集中です。
ゼロボードが気になった方は、ぜひお問い合わせください。